桃色の初恋〈上〉
私が浮気してからも、私は愁と変わらな
い日々を送っていた。
一方、加速していったのは矢崎との恋だ
った。矢崎とは、授業を一緒にサボったり
愁以上にキスをした。
もちろん、皆にはバレないように。
とある日。
「なぁ、お前背中、まだ気にしてるだろ?」
『うん、まぁね。一生とれないし...』
「愁にも見せられねーな。」
『...』
少しずつ、私の生活は愁中心ではなく、矢
崎中心の生活に変っていた。
愁は、きっと感じてたよね...私がどん
どん離れていってることに。