桃色の初恋〈上〉



愁____驚いて声もでなかった。




「紗季...」


愁は私を抱きしめた。
私は罪悪感でいっぱいだった。



「先生、容態が急変しました!!」


ICUにたくさんの人が入ってくる。
全てがスローモーションに見えて、
目の前の世界が嘘のように見えた。



矢崎のお母さんは泣き叫び、先生たちは
あせり始め、私はICUのガラスを見つめて
いた。




『矢崎...?』







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