桃色の初恋〈上〉
『うん。』
私は愁の言うことを聞いているしか
なかった。
お化け屋敷苦手だけど、
さっきのこと考えてずっと
ボーっとしてた。
「紗季?どうした?」
『えっ何でも。』
愁は私の手を握った。
お化け屋敷を出た後も、
ずっとボーッとしてた私。
「紗季、帰ろっか」
愁は私が変だということを
気遣って、2人で先に帰った。
「紗季、どうした?さっきから
元気ない」
『ちょっとお腹痛くてね。』