桃色の初恋〈上〉
6.苦しい
愁の家に久しぶりに行った。
変わらない愁の部屋
何もかも変っていなかった。
「何か飲む?お腹痛いんだっけ?ココア?」
『大丈夫。いらないよ』
「じゃ、ウーロン茶な」
機嫌がいい。
私は愁の機嫌をとることしか
できない。
昔みたいに本音を言ったり
することなんて夢の夢だった。
「携帯貸して」
私は言われるがままに携帯を
渡した。
「これ、誰の番号?」
『中学が一緒だった女の子の』
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6.苦しい