桃色の初恋〈上〉


『何?』

「昨日、何があったんだよ?
 先に帰ったりして...」



私は思い出した。
急に不安が浮かんだ。



『何にもないよーお腹痛かったから
 帰ったの』


「違うだろ?」

『何でそう思うの?』




「俺も見たから...」




圭太君は悲しそうな顔をした。




あんな場面を見たらどんなに
心が強い圭太君でも傷つく。

だから私は黙ってた。









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