桃色の初恋〈上〉


『痛いっていってんじゃん!
 やめてよ』


私の一言で女子たちはやめた。




「お前、矢崎と大原に二股かけて
 たんだろ?しかも矢崎が死んだの
 おまえのせいなんだろ?」



毎日のいじめが悪化して
いつの間にか私は学校で

“二股女”

というあだ名がついていた。



「しかも大原とよりもどしてまだ付き合
 ってるとかウケるんですけど!」



私は二人の人に手をつかまれて
もう一人の人にけりを入れられた。



何も抵抗できない。



愁助けて...



「やめてくださいって土下座しろよ」



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