桃色の初恋〈上〉


そして___
とうとう愁と離れる日がきた。


寂しいけど、愁に勝ってもらいたい
から仕方ない。




ピンポーン



家のインターホンが鳴った。




「紗季~」



外を見ると大きなバックを片手に
持った愁がいた。



私は階段を駆け下りて、
外に出た。



『愁、来てくれたんだ!』

「だって顔見たかったから。
 俺、紗季いねーと頑張れねーな」


『そんなこと言わないで頑張ってよ』




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