桃色の初恋〈上〉


もう一度名前を呼ばれたとき、
心臓が止まりそうなくらいバクバク
していた。




「落ち着いて聞いてください。」




一番最初に言われた。
なんかの病気なのかなとか思った。




「五十嵐さん、妊娠3ヶ月です。
 おめでとうございます。」


『...ありがとうございます』






私は16歳の時、愁の子供を妊娠した。



帰り道ずっと頭の中で
どうしたらいいのか考えていた。



でも決断できなくて親に相談
もできなくて、ずっと黙ってた。




< 209 / 216 >

この作品をシェア

pagetop