桃色の初恋〈上〉
もう一度名前を呼ばれたとき、
心臓が止まりそうなくらいバクバク
していた。
「落ち着いて聞いてください。」
一番最初に言われた。
なんかの病気なのかなとか思った。
「五十嵐さん、妊娠3ヶ月です。
おめでとうございます。」
『...ありがとうございます』
私は16歳の時、愁の子供を妊娠した。
帰り道ずっと頭の中で
どうしたらいいのか考えていた。
でも決断できなくて親に相談
もできなくて、ずっと黙ってた。