桃色の初恋〈上〉
一日は長い。
今日も色々あった。
「紗季」
『愁。早いね』
「先、校門行ってて。後ですぐ行くから」
『うん。』
愁、忙しいのかな?
歩いてると、愁のお疲れ様でしたという声
が聞こえた。
「な、すぐ来ただろ。」
『うん。』
「大丈夫?なんかあの後から五十嵐変だっ
たから、夢ちゃんに一緒にいてあげて
って言ったんだけど・・・」
『ありがと。夢、来てくれたよ。』
「よかった。」
『あのさ・・・』
私は愁に聞きたいこともあったし、それに
____あのことを言おうと思った。
もしそれで私のことが嫌いになったら、
私はそれで良いと思ったから。
『サッカー部って部員内恋愛禁止なの?』