桃色の初恋〈上〉
「俺、許せねーんだよ。あいつのこと」
『あたしも・・・そんなの許せない。』
「俺の大切な物、2つも壊しやがって」
そう言った彼の眼は恨みでいっぱいだっ
た。私は危険なものを感じたの。
愁、矢崎翼に復讐とかしたら・・・どう
しよう_____
『愁、あたしは大丈夫だよ。』
「・・・」
『・・・だから復讐なんて考えないでね』
「おう。」
『亮君もきっとそんなこと望んでないよ』
私の眼からは大量の涙が溢れた。
愁と離れ離れになるのは嫌だよ___
「大丈夫。俺はわかってる。」
でも不安は消えなかったよ。