桃色の初恋〈上〉
『萌、無駄な恋愛だけはしないでね。』
「え?あっ、うん。あのさ、紗季ちゃんに
前、好きな人いるって言ったじゃん。
まだ、付き合ってないけど、キスしたん
だぁ!!!」
『それって、おかしくない?』
「彼女じゃなくても萌、超嬉しい!!」
何気なく嫌な予感がした。
その予感は的中してて、過去と同じことが
正に今、起ころうとしてたんだ。
「この人!!かっこよくな~い♪」
私は萌が差し出したプリクラを見た。
『...嘘、で、しょ?』
「何、お姉ちゃん知ってる人?」
萌と一緒に写ってた男___矢崎翼。
萌、目を覚まして!!!!
萌、その人と一緒になっちゃダメ!!!
そう心の中で叫びまくった。