桃色の初恋〈上〉

屋上に行くと、すでにそこには矢崎の姿
があった。


「紗季、何かようか?」


真面目に話したのは、何年振りだろう?
サッカー部のマネージャーになった時、
手紙のこととか嫌なこといっぱいされた。
けど、よく考えてみたらそれ以来、矢崎
は何もしてこなくなった。



『なんで、もうあたしに何もしないの?』

「・・・」

『萌になにしようとしてるの!?』


私は、苛立ちを抑えきれなかった。



「な、俺のこと許さねーだろ?」

私は睨んだ。許すわけないよ____


「なぁ、俺のこと信じねーんなら、何言
 っても無駄だろ?」

『...』




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