桃色の初恋〈上〉


2年前、どうしてあんなことしたの?
なんで、私をこんなに苦しめたの?
ねぇ、どうしてよ___


「ごめんな・・・色々と。」

あの金髪で怖い矢崎がいつの間にか違う
人になったみたいだった。


「俺が、いけなかった。愁と付き合って
 んだろ?...もう何もしねーよ。」


そう言われても、信じられないよ。
あんなけ散々私を傷つけて、今頃そんなこと
言われたって。



『...本当に?』

矢崎は首を縦に振った。

「萌には何もするつもりない。」

『じゃどうして?付き合ってもいないのに』

「...それは言えねー。けど、傷つけたり
 しないし、付き合うつもりもない。」


初めて、やっと矢崎の本音が聞けた。


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