**課のシンデレラ 続
「……家、出、したんです。」
「……は?」
「家出したんです。
春樹さんに黙って。」
「は、え、どうして?」
「………」
やばい、これは聞くべきじゃなかったな。
「……春樹さんは私と、離婚したいみたいなんです。」
茉央の言葉に俺は驚くことしかできなかった。
離婚?
あいつが?
「やっぱり私、帰ります。
ご迷惑をおかけしました。」
「待って。」
帰ろうとする茉央の手をそっと握った。
「ここにいなよ。
俺なら全然大丈夫だから。ね?」
「で、でも……。」
「大丈夫だから。」
「……ありがとうございます。」
それから茉央は泣きながら全てを話してくれた。