恋ができるの?fast

ライバル

-直哉-

今日から推薦希望者の面接が始まる
俺とかんなは○×高校
それ以外にも推薦者は居たが
○×高校は俺たちだけだった

「直哉!お互い頑張ろうね!」
かんなが話しかけてくる

「あぁ!」
俺は商業科、かんなは福祉科
二人とも別々だけど高校が同じだから面接練習は一緒だ

これからほとんどの放課後は練習が入る
だからかんなといる時間が増える

次の日の昼休み俺は屋上へ行った
見渡すと祐介だけだった

かんなは居ないのか…
教室に戻ろうとした瞬間

「直哉!」
祐介が声をかけてきた

俺は振り向いて
「何?」
と聞いた
「ちょっと話がある」

なんの話だ?
俺は黙ってベンチに座った

「なんだ?」

「お前には聞きたいことと言っておきたい事がある」

「俺は櫻井が好きだお前は櫻井をどう思ってる?」



「どうなんだ?」
「…
あぁ、好きだよ」

「!」
「俺はかんなのことが好きだ」

「そうか」


俺は櫻井のことが好きなんだ


「俺も…」




「俺も櫻井のことが好きだ
だから絶対に諦めねぇ!」

「!」
「…俺は中1のときここで出会った」

俺より先か


「俺は一年のときから女子に囲まれていた、すごくうざかった
うざいから昼休み屋上へ行った、そしたら一人女がいた」
「それがかんなか?」

「あぁ、他の女とは違くて、俺は毎日昼休み、櫻井と話した
そして遊びに行ったこともあった、一度だけだけどな
その日の櫻井はいつもと違い可愛かった」

「それがお前の初恋か?」

「そうか」

「でも俺は諦めたりしない
たとえお前たちがつき合ったとしても」

「!」

「お前告白したんだろ?」

「!、なんでっ!...」

「さっきから、かんなを俺のものだ的な感じでムカついてた」

バレていたか

「あぁ告白したよ、でも返事はまだだ」

「ぜってぇ負けねぇ」

俺も負けないよ

「じゃあ、戻るから...」

「俺は諦めてないからな!」

俺は黙って教室へ戻った
この日から祐介と俺はライバルになった

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