俺は先輩に夢チュー
「退けよ。それとも何? あんたたち、この人に勝てると思ってるわけ?」
俺の言葉を聞いて、うっと女たちは言葉に詰まる。
まぁ、当たり前だろ。
どんなにキレイな女でも、今のセンパイに敵うわけない。
制服でも勝てないけどね。
「じゃあセンパイ、行きましょうか」
「え? あぁ、うん」
俺の突然の行動に驚いたような声を上げた。
「センパイ、それお弁当でしょ? 貸してください、持ちますよ」
「へ? いいよ、別に。そんなに重くない」
あーもうホント。分かってないなぁセンパイは。
「女の子に荷物持たせるなんて、ダメでしょ? 普通」
「そういうもんなの?」
「そういうもんなんです。今まで男の人とこんな風に出かけたことはないんですか?」
あるって言われたら凹むなぁ……。
まぁ、無いなんて有り得ないけど。
こんなにキレイな人を、デートに誘わないなんて男の風上にも置けない。
「んー、兄と一度映画を見に行ったことはあるけど………。こんな風に出かけるのは真人が初めてだよ」
……………………は?
え、ちょ、今すごい爆弾落としませんでしたかこの人。
あーヤバい。今絶対顔赤い。
初めてが俺だなんて、嬉しすぎる。