俺は先輩に夢チュー
「…………そろそろお昼にする?」
「ハイ……」
遊び始めて早2時間。
先にバテたのは俺の方だった。
当初の目的だったはずの、センパイの苦手なもの探しは全くと言っていいほど出来ていなかった。
でも、午後には本命のお化け屋敷がある。
「何か飲み物買ってくるね。ちょっと待ってて」
そう言うと、センパイは自販機の方へと走って行った。
情けなさすぎる、俺。
でも、センパイ超カワイかったなぁ。
子どもみたいに目をキラキラさせて。
いつもの冷静なセンパイも好きだけど、あーゆーセンパイも悪くない。
てか、むしろ良い。超良い。
とことんまで俺の好みのど真ん中。
そんなセンパイが、俺のためだけに自販機の前であんなに悩んでくれている。
別に気にしなくてもいいのに。
センパイが買ってきてくれたものなら、なんだって構わない。
にしても……………。
「俺の許可なく見てんじゃねぇよ……」
周りの男の視線が全部センパイに注がれている。
まぁ、俺が彼氏なわけじゃないから今は何とも言えないけど。