俺は先輩に夢チュー
「真人っ! 下してっ!」
「目、瞑っててください。これなら恐くないでしょう? あのままだと危ないですからね」
「でも、あたし重いよっ」
「全然大丈夫です。むしろ軽すぎます」
そんなことを言いながら、歩みを進める。
言っても無駄だと分かってくれた先輩は、目を瞑って俺の肩に顔を埋めた。
出てくるお化けより、そんなセンパイの方が俺には破壊力があった。
5分ほどで出口にたどり着いた。
「センパイ、もう大丈夫ですよ」
そう声をかけると、センパイは恐る恐る目を開ける。
周りを見渡して、ホット息をついた。
そして、俺の方を見上げると、ボンッ、と音が出そうなほど一気に赤くなった。
あー、まだ姫抱きしたままだからねぇ。
「センパイ、下しますよ?」
「う、うん………」
そっとセンパイを下ろす。
少しよろけたが、立った。
「少し休憩しましょうか」
「うん」