俺は先輩に夢チュー
デート
デート当日の朝、俺は楽しみすぎて待ち合わせの30分前に待ち合わせの場所についてしまった。
周りの女の視線がウザかったが、センパイのことを想うと気にはならなかった。
「ねぇ、一人なのぉ? うちらと遊ばない?」
逆ナンかよ。ウゼー。
あんたらに構ってる暇なんてないし。
つか、香水臭くて鼻いて―。
「邪魔なんだけど。俺人待ってんの。逆ナンなら他当たれ」
「そんなこと言わないでぇ、遊ぼうよぉ」
「大体、そんな人来てないしぃ。ドタキャンされたんじゃない?」
センパイに限ってそんなことしないし。
それに、待ち合わせの時間までにはまだ10分以上あるし。
あーもー鬱陶しい。
「ちょっといいですか? その人、私のなんですけど」
声の方に目を向ければ、そこにはいつも以上にカワイイ先輩がいた。
いつも制服姿しか見てないから、私服がすごく新鮮だ。
少し長めのTシャツはよれっとしていて、短パンからは白い足が惜しげもなく晒されている。
羽織ったカーディガンが大きいのか、袖からは指先しか見えない。
いつも真っ直ぐの髪は、少しウェーブがかかっていて、うっすらと化粧もしている。
思わず見とれてしまうほど、キレイだ。
ナンパ女たちも、あまりの美しさに見とれてしまっているようだった。
「あの、話聞いてました? その人、今日は私のなんです。男漁るなら他当たってください」
笑顔でそう言うセンパイに、女たちは露骨に嫌そうな顔をする。
だが、動く気配がない。
センパイに助けてもらうなんて、情けなさすぎる。