空の下で愛を語ろう
私は慌てて洋介の名前を探すも、何処にも記載されて無い。
競技場に着いてから更に3時間経過しても、まだ洋介は戻らない。
不安と胸騒ぎが止まらない。
要君をベンチに残し、私はゴール付近へ移動した。
「さっきゴールした人が最後の人?だったら帰る?」
そんな会話が聞こえる中、競技場の入り口に人影が現れる。
目を凝らして確認すると、間違いなく其は洋介。
体は前屈み状態で足を引き摺り、歩くのさえ困難な様子。
胸が締め付けられる思いでゴール前に立つと、洋介は倒れ込む様にラインを踏んだ。