私の彼氏は浮気性。
「…何驚いてんだよ」
朔夜くんが席を立って私の前まで来て、呆れたようにそう言った。
…さっき話してた子はよかったのかな…。
っていうか、驚くに決まってるよ。
「…………本当にいいの、?」
「そう言ってんだろ。放課後でいい?」
「え、今日はほかの子と予定ないの…?」
「…なんでそんなんお前が気にすんだよ。俺がいいっつってんだからいいだろ。…で、放課後でいいの?」
「…うん!全然OK!本当にありがとう、朔夜くん大好き…!」
「あー、はいはい」
教室で普通に大好きなんて言ってしまったからか朔夜くんはあからさまに顔をしかめたけれど、もうそんなのは関係なくて。
ああ、やっぱり朔夜くん大好きだ…!!
私は抑えようとしても抑えようとしても自然ににやけてしまう顔をどうにかするので精いっぱいだった。