恋人ごっこ
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「…え、あ、えっと、助けてくれてありがとうございます。」


「いえいえ。
流石に、道の真ん中に人置いておくのも迷惑だろうっていう軽い気持ちで拾っただけだし。
…ところで、なんであんなとこに落ちてたの?」


「…や、その、落ちてたわけじゃなくて…道に迷って……かれこれ3時間ほど…ははは」


「…」


苦笑いする相手に、あたしは心底呆れた。
3時間も迷子とは、ある意味尊敬に値するかもしれない。


「あ、そうだ。
ノアールってアパート知りませんか?」



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