恋人ごっこ
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「和葉ーその子、だあれ?」


「へ?」


後ろから声をかけられ振り返ると、何故か目を輝かせている由梨がいた。
で、その後方には、一緒に体育の授業を受けていた他の女子。
いつの間に。


「誰って…」


「かぁっこいいじゃん!」


「秋川さんの知り合い?」


「紹介してよー」


「何組の生徒ー?」


口々に発せられる言葉に、あたしは今度は頭を抱えた。


「えっと、一年の仙崎です。和葉さんとは」


「それ以上喋るな」


「ぶっ」


あたしは自己紹介し始めた彼の口を塞ぐため、手の甲で思いきり叩いた。





規則正しく回っていたはずの、あたしのアカシックレコード。




振り返り、仙崎の顔を見る。
痛そうに口元を押さえ、何か目で訴えてくるが理解するのは難しい。


「ただの知り合い。」


きっぱり、その言葉だけで終らせてやった。






面倒事は嫌い。
単調な毎日で十分なのに。







あたしのレコードに傷をつけたのは君だ。





To be continue...


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