恋人ごっこ
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あたしはなんとなく滝本君の背中を見つめる。


「…なになに?なんか親密な関係っぽい。」


楽しそうな声で、あたしの頬を人差し指でつつきながら、由梨はニヤニヤと笑う。


「からかわないでよ、そんなんじゃないってば。」


「でも向こうは本気ぽいよ?」


「本気でもあたしは何とも思ってないもん。」


「ふーん。まぁ和葉が他人に興味をもった次の日は槍が降るしね。」


「それ言いすぎ…」


あたしがつっこむと、由梨がズイッと顔を近づけてきた。
驚いて少し後ろに引く。


「な、何?」


「多分さ、近いうちに告ってくると思うから。」


「なんでわかるの」


「勘。」


あたしはただ、苦笑いを浮かべるだけだった。



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