主夫天使!

「ありがとう」


 あんまりあっさり言うもんだから、拍子抜けである。

 ボケっとしてるし、あんなところで眠れる図太い神経だし、『別にわたしが頼んだんじゃないわー』くらい言ってのけるかと思ったのに。


 ……ん? これって美人に対する偏見か?


「えーっと……ほら、その格好だと風邪ひくし、これに着替えちゃって。
それとも、お風呂沸いてるから入る?」

「いや、着替えだけ借りる」


 タオルと一緒に手渡したのは、スポーツメーカーのジャージ。

 超美人っていうか、超美少女顔してる割には意外と肩幅もあって、身長もあたしより高い。普通の服は多分合わないだろうな。

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