主夫天使!
「でも、どうかしててくれた方が、助かるでしょ?」
「それは……まあ、そうだけど」
「確かに、世間一般的に見れば非常識よね。この物騒な世の中だもん。
でも世の中に一人くらい、あたしみたいな人間がいてもいいと思わない?」
「まるで無警戒で、人を疑うことを知らなくて、いつか誰かにだまされそうな人間が?」
「そうそう。
――ま、あたしはそう簡単にだまされてやんないけどね」
アキは、品定めするみたいな視線をあたしに向ける。
あ、眉がますます寄ってる。変な奴だとか、馬鹿な奴だとか、思ってるんだろうな。
やがて、アキは諦めたように溜め息ひとつ落とす。