主夫天使!

 うわあ、痛すぎる。

 周囲に誰もいなかったかとキョロキョロ左右を確認して、あたしは再び先を急いだ。


「ん?」


 思わず、声に出していた。

 マンションの前。街頭が照らす、気持ち程度に屋根が付いたその場所に、なにやら黒い塊が。

 通常ゴミ置き場として使われている場所なだけに、ゴミかとも思ったけれど、そうじゃない。
 ――第一黒いゴミ袋なんて使ったら、マンションの管理人さんにどエライ怒られるぞ。


 謎の物体におそるおそる近づいてみると、ようやくそれがうずくまった人間であると認識出来た。

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