主夫天使!

 ホント、大げさじゃなく。それくらいのビボーなのだ。


 こりゃ、通りすがりの善良なにーさんですら、変な気起こすわ。

 回収しといてよかったよかった。
 これに血迷って手出して犯罪者になったら、自業自得だけどちょっぴり哀れに思えるぞ。


「さーて、お嬢ちゃん。起きる気がないならあたしが着替えさせちゃうよー、っと」


 ていっとひっくり返し、黒くてデカくて馬鹿重い(水含んでるせいだ)コートを脱がす。

 うー、となにやら抗議の寝言が聞こえた気がしたが、抗議するくらいなら起きてくれ。頼むから。


 ――って、お? 起きた?

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