ファム・ファタール~運命の女~
「君は悪い女だね。やっと教え子じゃなくなったと思ったら、今度は別の男のモノになって、また僕の前に現れる」
「先生が、私に興味を示してくれたことなんて、なかったじゃない」
いつだって、先生の姿に、瞳に、声に焦がれてたのは、私。
そのキスとタバコの香りが癖になって、虜になってたのは、私の方。
「可愛いことを言ってくれる」
熱い眼差しで見上げられて、吸い寄せられるように、そっと唇を重ねる。
触れた途端に熱く激しく求められ、眩暈すら感じる。自分から唇を重ねた癖に、まるで犯されているかのよう。