ファム・ファタール~運命の女~
だから、あなたに捉えられて逆らえないのは、私の方なのに。
前と変わらない、ほろ苦い外国製のタバコの味。
超絶技巧のキスに、文字通り骨抜きにされてしまう。
キスだけで、ゾクゾク甘い痺れが身体中を駆け抜ける。
立っていられなくなると、そのまま彼の膝の上に座らせられる。
「君は僕にタブーを犯させる、僕のファムファタールさ」
それならばもっと……。
もっとタブーを犯して。
今度こそ、私を奪って。