【単連】MEETs JUNCTION(BL含)

 カイシュウの部屋の引き出しには、いつも傷薬と痛み止めが補充されていた。

 毎週水曜日に一箱。

 俺はそれを少しずつ捨てていく。

 次の水曜日には無くなるように。

 そしてまた足される薬。

 毎週、毎週、同じメーカー。

 売り切れていた時は俺の身体に触れない。






 カイシュウは仕事から帰ってきた時に俺が居る事を嫌がるのは、ホストとしてまだ売上が少ないカイシュウが女とデートしたり、時には女を抱いて客を繋ぎ止めている後ろめたさがあるからだ。

 ごめんと、小さな声で苦しそうに言いながら俺を抱くカイシュウの手を、俺は払いのける事はできない。



 なんだかんだ言ったって、俺は確かにカイシュウの愛を感じていて。

 歪んでいるって言われたって、不器用な俺たちには、こんな風に愛情を伝える事しか出来ない。受け止める事しか出来ない。



< 13 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop