【単連】MEETs JUNCTION(BL含)
「これ、煙草じゃないっスよ。ローソク」
胸元の火傷を目敏く見付けたマサヤ先輩に、教えてあげた。
「SM用だと痕にならないですけどね。最近はあんま使ってくれない。生温いのかな」
先輩の顔が何か言いたそうに歪む。
「先輩、ホント大丈夫ですよ。死ぬわけじゃないんで」
眉間に皺を寄せて、泣きそうな顔をするマサヤ先輩に、俺は形ばかりの笑顔を作る。
が、マサヤ先輩の顔は心配したままだった。
俺の笑顔も長続きはしなくて、俺は視線を落として足元の草を弄る。
「いいんスよ、別に俺がどうなったって。最悪、事故かなんかで死ねれば一番都合いいって思ってるくらいなんで……」
自分なんてどうだっていい。
どうだっていい。
両親の為に、自ら形ばかりの縁を切った。
カイシュウの気持ちが晴れるならと、暴力に耐えた。
だけど、親からは常に電話がなった。
カイシュウの表情は醜くなるばかりだった。