それでも彼が好き
電話を切ると、
「目が覚めました?体調はどうですか?」
さっきよりも熱が上がっているような感じがした。
「一人で帰るのはやっぱり無理だと思います」
「彼氏が迎えに来てくれます」
「そうですか。良かった。佐伯さんはどうですか?」
看護師さんは本当に安心したような顔をしていた。
「私は、一人で帰れます。彼は、忙しいんで」
「雅、私と一緒に帰ろうよ。彼に頼んでみるから」
「いいよ、悪いし、雫久しぶりに会うんでしょ。邪魔したくないよ」
「彼氏としてきてくれるならいいんだけど、今からは多分医者として来るから」
私達が話していると、