それでも彼が好き
「どうして黙っていたの?」
私は黙って下を向いた。
「怒られるかと、思って…」
渉はため息をつくと、
「ばか。小学生じゃあるまいし、隠そうとする奴が、どこにいるんだよ」
私は、泣きながら謝った。
「ごめんなさい。」
「俺は、病気になったり、怪我したことでは、怒らない。でも、それを隠したり、俺の忠告を守らなかった時には怒る。覚えときなさい」
渉はまだ、怖い顔のまま。
「わかった?」
私が顔を上げると、いつもの顔をした渉が両手を広げてくれていた。
私は、首を縦にふると、渉の腕の中に飛び込んだ。
今日は、ごめんなさい。
切り傷(完)
私は黙って下を向いた。
「怒られるかと、思って…」
渉はため息をつくと、
「ばか。小学生じゃあるまいし、隠そうとする奴が、どこにいるんだよ」
私は、泣きながら謝った。
「ごめんなさい。」
「俺は、病気になったり、怪我したことでは、怒らない。でも、それを隠したり、俺の忠告を守らなかった時には怒る。覚えときなさい」
渉はまだ、怖い顔のまま。
「わかった?」
私が顔を上げると、いつもの顔をした渉が両手を広げてくれていた。
私は、首を縦にふると、渉の腕の中に飛び込んだ。
今日は、ごめんなさい。
切り傷(完)