カノン
「いつも行く お店の…
店員の、男の子。
地元の お祭りで会った…
英語の先生を してる、外国の方。
お隣の おじさんが紹介しようと してくれた…
年下の…、男の子。
あとは…
街 歩いてて声 掛けられただけ だけど、
会社員風の男の人と…ガテン系の お兄さんと、ロリィタ好きそうな男の子…とか」
暫くして、
思い出せる限りの人を思い出しながら ゆっくり そう伝えると、
親友は小さく″…幅 広っ″と笑って呟いてから、悪戯っぽく言った。
「…なるほど。
じゃあ少なくとも、今年に入って6人の男からは逃げ回ってる…と」
「う、うん…」
「…勘違い、すんな 笑
興味ない相手から逃げ回ってる事を、怒ってんじゃない。
興味ない相手には変に期待 持たせるよりも、
逃げ回って、″自分に気が無い″って分かって貰った方が寧ろ良い って、アタシは思う」
「…うん」
「でもアタシが言ってんのはさ…、
好きになった相手からも逃げんじゃねーよ って、事」
「………」
急に真剣に なった親友の目に、
言葉を失った。
そんな あたしを見て、
親友は困ったような笑顔を、浮かべた。