カノン
「…だって、
″あの″景が、白馬の王子様って…
自分で言ってて、可笑しくなっちゃって 笑
…あ、
勿論、リアちゃんにとっては全然 王子様ですけど、
世間 一般のイメージから言ったら、景は どう見ても″王子様″ってキャラじゃないですし 笑
それに…」
「…?」
「…それに…、
私にとっても…、
景は
白馬の王子じゃなくて、ただのドS王子ですから 笑」
「……」
一呼吸して、何か考えるように ゆっくり そう言ったサナギさんは、
最後に また、優しい笑顔を くっつけて、あたしを見た。
「…あ、
私がドMだから、ドSの景だと ちょうど良いって意味じゃなくて…(笑)、
景は私の事、何か…
面白い″おもちゃ″みたいに思ってるんですよ。
普段は少々 乱暴に使ったり、好きなように使ってるんだけど、
でも誰かに取られたり、無くなったら困るから、時々 優しい…みたいな 笑
″おもちゃ″って…
自分で言ってると、何か虚しくなって来ますけどね(笑)、
…でも、
本当の事、なので」
「……」
「だから、
私と景は付き合っていませんし、付き合う事も ありません。
私は前にも言った通り…
景をアーティストの1人として尊敬しているだけ ですし、
景は、″おもちゃ″と付き合う気なんて、さらさら ありませんので 笑」