カノン
「……ヒカリっ、何処 行くの!?」
「悪いけど…
お前には関係ないから」
甲高い声が耳障りで、思わず不機嫌な声が漏れる。
でも頭に血が上ってる相手に とっては、
そんなの、どうでも いい みたいだ。
「また…
女のとこ、行くの…?」
急にトーンを落として、
縋るような目で、言う。
「…だから。
お前には、関係ない」
もう1度 同じ台詞を短く吐くと、部屋を出よう とした。
…もう、一刻も早く この場から抜け出したい。