カノン
こいつは嘘を吐く事を何とも思わない奴だけど…、
嘘にしては、妙に具体的な話を持ち出して来る。
―…まさか、本当に君の事を知ってる…?―
もし、こいつの言ってる事が本当だと したら……。
ここで下手に こいつを刺激するような事を言ってしまったら、
君に手を出す事も有り得る…かも しれない。
「……」
黙り込む俺に、
奴は憎々しげに、一言 吐き捨てた。
「だからヒカリの事も、
その麺(メン…バンドメンバーの事。ここでは推しメンの意)と繋がる(麺と女性ファンの私的な付き合いの事)為に、利用してるだけ、なんだよ。
…マジ、最低女」