カノン
"そんな風に思ってたんだ~"と、わざとらしく言うと、
軽く逆ギレされた。
「そんなんじゃ ないですってば!!
今のは、言わされたんです!笑
そうじゃ なくて…
本当は、リアちゃんに とっては、
そういう…リアちゃんにしか見せない表情って、重要だと思うんです。
なので やっぱ、
リアちゃん以外には、その顔 見せちゃ駄目ですよ!」
「…どっち なんだよ 笑
ほんとサナは…
一体 誰の味方な訳?笑」
ふと疑問に思って、冗談 混じり に そう言ったら、
彼女は また"当然"と言うように胸を張って、言った。
「……両方、です!
私…、前も言ったかも ですけど…
ヒカリさんとリアちゃんの2人に、
幸せに なって欲しいんです」
「……」
「まぁ この話は長くなりそう なので…
また時間が ある時にでも ゆっくり話しましょう 笑
ヒカリさん、用事が あるんですもんね?
早く帰らないと!」
意味深な言葉を言った後に、それを追及する暇を与えず、
思い出したように、サナは俺の背中を押した。
「…後は任せておいて ください♪笑」