カノン




『あとさー、

新しくバンド始めるに あたって、名前も心機一転 変えよう って思うんだけど…』




『え!?


ヒカリさん…今の名前、変えちゃうんですか!?


私、"景"って名前 好きなので、

個人的には変えて欲しくないです…』






『ちょっとーサナ、"奏汰"は?』




『…あ、

勿論 奏汰って名前も、素敵ですよ!


でもカナくんは、他に もっと良い名前 思い付いたら、

そっちに変えちゃうのもアリかな って気が するんです けど、

ヒカリさんは、変えちゃ いけない気がして…。


何て言うか…

ヒカリさんは、バンドに とっても、みんなに とっても、"光"だから。


それに、これからも ずっと"光で居て欲しい"っていう私の個人的な願いも あるので…、

違う名前には して欲しく ないかなぁ~って…』






『……』




『…サナが この名前に そんな思い入れある なんて、知らなかった 笑


じゃあ…

次のバンドも、この名前で行こうかな?』






『…よかった!


そうして頂けると、嬉しいです』




『……』






『あれ?


カナちゃん…、

黙り込んじゃって、どーしたん?


まさか、また"反対"とか…?』




『……いや、別に』






『じゃあ…、

何か、怒ってる??』




『…怒ってねーし』






『って、完全に怒ってんじゃん!!




…サナ~、

カナちゃん怒ってる、何とか して!』




『カナちゃん…あ、間違えた…カナタさんっ、




…って、

"何とか して"って、どうすれば いいんですかヒカリさん!?』





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