カノン
『…ヒカリっ♡
ヒカリから電話くれる なんて、珍しいじゃん!』
毎日 仕事が あれば、忙しさで君の事を考える事は ない。
でも仕事が無い日は…誰か"代わり"が居ないと、駄目だ。
楓が君の、本当の意味での代わりに なる事は無いけど、
でも もう、誰でも いい。
何も する事が無い時間に、"誰か"と居れば…
隙間さえ埋まれば…
誰でも、いい。
『…で、何?
何か、用!?』
「………会いたい」
『え…何、ヒカリ!?
もう1回 言って……』
「……。
今日 仕事…なくなったから」
『…え、ホントっ!?
何か よく分かんないけど……嬉しいっ♡』
「何でも いいから。
とりあえず家 来て」