カノン
終わりの無い悲しみの中、
俺達は いつも その渦に巻き込まれて流されて…、
どうしようも無い大きな力に圧し潰されて、
きっと ここから抜け出しても また同じ結末に向かう道を歩き続けなければ ならない事、
無意識だけど、理解していた…のかも しれない。
君が俺に対して思っていた事、
俺が君に対して想っていた事、
全ては すれ違って、
何もかもが手遅れに なった。
もう、失う物も何も なくなって…。
最後に、君が居なくなった
あの時…
"痛い"なんて、
感じる事も無い程 衰弱して
それでも ずっと、
君の名前を呼んでいた。
最期まで、君を…待ち続けた。
"神様"なんて、最初から信じてた訳じゃない けど…
でも本当に この世には神も仏も居ないんだ と、絶望の淵で思った。