カノン
「………ヒカリくん!!」
…突然、景さんを呼ぶ声で、
穏やかな空気は遮られた。
「マナちゃん……」
「あー…、姫ちゃん」
あたしも見付けたマナちゃんは、
少し気まずそうな顔を、した。
でも、
一瞬で それを隠して、笑った。
「いいなぁ~、姫ちゃん!
マナもヒカリくんに送って貰いたかったぁ 笑」
そう言って、景さんの腕に絡み付く。
…景さんは……、苦笑してた。
でも…、
景さんの この表情は……、
…苦手。