カノン




「……景さん って、

先輩っぽく ないんですか??」




「え…?」




いきなり そう言ったら、

祐貴さんが、少し不思議そうな顔をした。






「…あ いや、だってSIVAさん って、

若手バンドマンさん達の憧れみたいなバンドさん じゃないですか?


咲くんもMCで、

すごいバンドさんの代名詞、みたいな感じで

SIVAさんの名前、よく出してたし…、


他のメンバーさんの事は、

祐貴さんも″さん付け″してる…じゃないですか?


景さんだけ、言いやすいキャラなのかな って、思って…」




「……うーん、そう見える…?」




祐貴さんが立ち止まって、あたしを見た。




それから暫くして また ゆっくり歩き出して…、

歩調に合わせるか の ように、言った。






「……ひーちゃん って 実は、

昔ヴォーカルじゃなくてドラム、やってたんだ。


SIVAの前の前の、バンド…かな」




「…あ、そう言えば……」




…ネットで調べた時、

そんなような事も、載ってた気が…する。





< 6 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop