カノン




「……もしもし?」




長い呼び出し音の後、

はっきり しているのに棘の無い、低くて少し鼻に かかったような…

″懐かしい″声が、聞こえた。






「もしもし?


景さん……?」




小さく問い掛けると…

電話の向こうで景さんは優しく微笑って、言った。








「……リアちゃん…




手紙くれて、ありがとう」





< 66 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop