カノン
「俺だって…
リアちゃんの事、よく分かんないよ 笑
性格も考え方も全部 似てて、″運命かも しれない″なんて言ってて、
…それで何で、俺から離れようと すんの?」
「え……?」
最後は少し、景さんが怒っているようで、
あたしは次の言葉を続けられなくなった。
…でも……、
何で、″離れよう とした″って……、
分かったんだろう…?
…あたしが そう思っていると、
景さんが疑問に答えるかの ように、言った。
「言いたい事 全部 言ったら、俺の事 諦める…
″これで最後に する″って、…手紙に書いてあった」
―あたし そんな事まで書いたんだっけ……?―
…電話越しでも、あたしが首を捻ったのが伝わったのか、景さんが
「忘れんなよ!笑」
って、笑いながら突っ込んだ。