花に、嵐
高校生になっても私の想いは霞むどころか、ますます色濃くなっていった。

それはもう、半ば意地になるくらいに。


誰にも、親友の葉ちゃんにさえ打ち明けられないくせに想う気持ちばかりが膨らんだ。

私の放課後はほぼ朔ちゃんで埋め尽くされていた。

といっても、ただ朔ちゃんの部屋で仕事から帰ってくるのを待ってただけだけど。

その頃の朔ちゃんは半分は仕事場である事務所で、半分は家で仕事をするスタイルだった。


朔ちゃんは迷惑だって顔を隠しもしなかったけど、拒否もしなかったから、いていいんだと勝手に解釈してた。

三度目の告白は、そんな頃。

だけど。

───だけど。


















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