叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


二階にある教室。
階段をゆっくり上っていると、上の方にチラッと人影が見えた。


ん?


今のって……相沢か?



階段を上っていく足音。
確かに相沢の後ろ姿だった。
考える隙もなく、俺もその後を追いかけた。


最後まで登り終えてたどり着いた屋上への扉は開きっぱなしだった。


……屋上?


一歩外に出るとキツく照りつける太陽の日差し。風は生ぬるく、汗がいっきに滲み出る。


くそ、あちぃ。さすが真夏。


顔を歪ませていると相沢の姿が目に入る。
一人でこんなところで何する気だ?


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