叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。
声のトーンが低くなった。
表情も同じく暗くなったような気がする。
「知ってるよ」
「ならわかるでしょ?二人とはまだ気まずいの。……助けてよ」
ーー助けてよ。
この言葉に胸を掴まれる。
悲しげな表情で前だけを見て、そう言う彼女。
見捨てるとか、助けないとか、そんな選択肢は最初から俺の中にはなくて。
「うん。わかった」
「わあ〜っ、ありがとう!」
とびきり明るい笑顔に、俺も笑う。
気まずいなら、その気まずい原因になってるものを取り除けばいい。
三人は距離をあけるべきじゃない。
架け橋になれるのは、俺だけだと思うから。
だから、また二年前に戻ろう。
みんなが笑っていた頃のように。