叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


俺にはよくわからねぇ。



「優花ちゃん俺の他に友だちいっぱいできたじゃん。その子たちに聞きなよ」



……そう。


優花ちゃんは明るくきさくで、あっという間にクラスに溶け込んでいた。


中学生の頃の相沢と立場が逆転しているようだ。


地味な優花ちゃんと、人気者の相沢。


だったはずなのに。
それが今じゃ……。


”地味な相沢とみんなに囲まれて笑う優花ちゃん”に変わった。


……なにがきっかけで優花ちゃんはこんなにも変わったのだろう?



「えへへ。でも冬樹くんがいいのっ」


「え?」


「だって私……冬樹くんが好きだよ?」



一瞬思考が止まりそうになったが、次の瞬間には俺は笑っていた。



「はは!冗談だろっ」


「むむむっ。冗談じゃないのにぃ〜!」


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